2010/11/22

ファーマーズ&キッズフェスタ2010へ。

11/20と21の土日に日比谷公園で行なわれた「食と農の祭典」に行ってきた。運営側と仕事をしている友人がイベントのUst中継を依頼されていて、私もUst班として参加することに。ファーマーズ&キッズフェスタ2010

主催は「第1回食と農の祭典実行委員会」という形態をとりつつも、共催でクレジットされている
社団法人日本農業法人協会が旗揚げをしているようだ。「食と農」とというだけあって全体的に和やかなムード。サブタイトルも~未来の子供たちのために~とあるようにキッズも楽しめる仕掛けがたくさん。キッザニアが参加しているし、NHKのアニメキャラクターが登場したり、キッズにとってはビルの高さに感じられるであろう、大型トラクタや電動耕運機やコンバインの体験+撮影会に野菜のわなげ、あひるレース、ドッグパークなどとにかく盛りだくさん。安心して子供も遊べる。さすがNHKだ。イベントと言えば音楽も、ってことで中西圭三さんのミニライヴ。NHK教育テレビなどで活躍されている縁もあるのだろう、何とこのイベントのためにテーマ曲「We Know愛 農」を書き下ろしたそう。Ust中継しつつも、プロフェッショナルなステージを堪能した。ブラックビスケッツの「タイミング」やZOOの「Choo Choo Train 」は中西さんのペンによるもので、この2曲は盛り上がったし、昨今のEXILE人気に於いて「遺伝子は進化する」とのMCも。

さすがに後援で農林水産省や経済産業省やNHK他、名だたる組合や社団法人が参加しているだけあってとにかく様々なコンテンツ
が用意されているし、プロモーションもよく効いているのだろう、初日の来場者数は3万人以上、日曜日は4万人以上だったらしい。そのあたりは後日発表があるかも知れない。数万人規模対象にするのならばこの次元での実施はマストだろう。突撃Ust中継班では実行委員会の代表の方にお話を聞くこともできた。イベントだし、賑わっていることは最重要テーマだ。その意味で大変満足されているようだった。来年も同時期に第二回目を開催するとのこと。私は残念ながら土曜日には参加できなかったのだが、
高橋がなりさんがプロデュースしている、国立ファーム山形ガールズ農場」のブースでがなりさんにもインタビューできたそうだし、山形ガールズ農場の女子たちは実に明るく楽しそうに野菜を売っている。

世の中的にも農業が注目されるようになってきている。食べるも
のに気を使ったり、若い世代が積極的に土弄りをすることに新しい価値観を見出し、ニューカルチャーを作り出していることもあって賑やかになってきた。もちろん私もこのニューウェーヴにのった一人だ。私は農業にコミットしている立場ではないが、メディアが「今の流行」で農業にスポットをあてるやり方には違和感をおぼえるが、今後もっと注目されていくだろうし同種のイベントも増えていく気がする。

私が今後も主催していこうと思っているVege&Fork Marketもカテ
ゴリーで言えば同系統のイベントになる。V&FMは細かく言えば「動物性を一切使わない食」というものを掲げている。イベントでは主義主張はなるべく行なわない方がいいと思っているので声高らかにうたうつもりは勿論ない。「動物性を使わない料理法でこんなにもおいしい料理やスイーツがあります。」という提案型でいこうと思っている。好きな人は好きだろうし、嫌いな人もいる。来場者が決めること。それでいい。

ファーマーズ&キッズフェスタのビジョンは私にはわからないが、
そこに何か変革的なテーマがあることを望んでいる。旧態依然とした部分も多々あるかとは思うが、この素晴らしいイベントを地方の農家のただの「出張販売」の意味合いだけにするにはあまりにももったいない。キッズの未来を含めた「農業の未来」に向けて是非新しい価値観を提案してもらいたいと思う。~未来の子供たちのために~の後には何が続くのか。そこをリアルにしていくと更にイベントが良くなると思う。

折りしも電子書籍の時代が本格的に幕開けとなった2010年。「新
たな読書スタイルの提案」である。ガラパゴスと揶揄される日本の出版業界だが、フリーモデルの導入やアプリの開発などを手始めに少しずつ変化が訪れている。出版業界に限らず、あらゆる業界に変革が必要とされている。勿論そこには多くの「しがらみ」があるがゆえにいきなり変わることはできない。何事も少しずつ動いていくものだ。昨今の出版業界はネット社会においては大分
可視化されてきているし、情報には皆敏感だ。別に比較する必要はないが、農業はまだまだ「感謝されている」業界だ。「つくってくれてありがとう。」という古くからの教えがまだまだ根付いている。しかし、これからは時代の変化とともにこの分野に新たな価値観とビジネスモデルを確立していく者が参入してくるだろう。農業という分野にも「新しい提案」が必要なのだ。ファーマーズ関係のイベントは東京23区内にいくつもある。多くが「売って終わり」だ。誰かが新しい農業ビジネスモデルを確立するかも知れない。と言いながらVege&Fork Marketでも考えてみることにしよう。

東北地方のとある町では助成金を目的とするためだけに畑を維持
している農家(地主?)があると聞く。作物は一応作るが収穫したあと何と全て破棄するら しい。何か意図があるのかもしれないが、これは由々しき事態だ。なんて もったいない。非常に表層的な事実しか知らないので何とも言えないが、 本当にただ捨てるだけと言うのであればいかようにでも利用できるのでは ないだろうか。

私の友人は「アートと農と食」をテーマにまさにこのテーマに取り組んでいる。 どんな解釈で具現化していくのかとても興味深いし、楽しみだ。ちなみにUst中継に初挑戦。マイクトラブルなどありつつも何とか皆で りきった。こういう楽しさはイベントならでは。Ustもかなりおもしろい。

突撃Ust中継班の一部は
こちら